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更新日時:2020年05月05日 ・新型コロナによる労働問題について


新型コロナによる労働問題について (2020.5.5)

現在、新型コロナウィルスによる労働問題(休業、シフト削減、解雇など)が大きな問題となっています。

新型コロナに関する、「休業手当」「解雇」について、労働法上の問題を下記のとおり、まとめました。

「緊急事態だから仕方がない」とあきらめずに、休業について手当をちゃんと支払うように会社に求めていきましょう。

 

参考)日本労働弁護団が公開されているQAを大幅に参考にさせて頂きました。

http://roudou-bengodan.org/covid_19/

 

項目:

(1)緊急事態宣言の前、及び解除後の休業手当について

(2)緊急事態宣言期間中の休業手当について

(3)会社に上記の休業手当の支払いを求めても「経済的な余裕がない」といって、賃金、手当を支払ってくれない場合

(4)新型コロナの影響で、務めていた店舗が操業停止、営業停止になった場合

(5)新型コロナの影響で、一方的にシフトが削減された、労働時間が短くなった場合

(6-1)契約期限のある場合

(6-2)契約期限のない場合

 

1、新型コロナウイルスに関して、会社が休み(休業)になった場合の賃金について

 

(1)緊急事態宣言の前、及び解除後の休業手当について

 感染拡大の防止や経営上の不振を理由として、会社が自らの判断で、企業が労働者を休ませる場合は、「使用者の責めに帰すべき事由」があると考えられ、労働者としては、就労をもとめること、賃金の全額の支払いを求めることができ(民法536条2項)、また、賃金の全額が貰えない場合でも、少なくとも6割以上の休業手当の支払い義務(労働基準法26条)が、会社にはあります。

 

(2)緊急事態宣言の期間中の休業手当について

緊急事態宣言などを受けて、会社が労働者を休ませる場合であっても、一律に休業手当の支払い義務がなくなるわけではありません。

緊急事態宣言期間中における各都道府県の協力要請の内容を確認し、その事業が「要請」に該当しない事業・業務内容であった場合は、休業は会社の自主的な判断とみなされ、上記(1)と同じく、賃金の全額または少なくとも休業手当の支払い義務(6割)があると考えられます。

「政府から外出自粛が出たから」といって、労働者を休ませる(休業させる)場合でも、「外出自粛要請」「不要不急の外出」に「職場への出勤」は含まれず、「自粛」の対象にはなりません。

また、事業や業務内容が「要請」の対象となっていたとしても、「要請」の内容が、使用制限にとどまるのか(営業時間の短縮)、完全な使用の停止なのか、具体的にその要請の中身を確認し、当該労働者との関係で、休業が避けられないものであるのかが、個別具体的な事情を考慮して、休業手当の支払い義務が判断されます。

 

(3)会社に上記の休業手当の支払いを求めても「経済的な余裕がない」といって、賃金、手当を支払ってくれない場合

雇用を維持し、休業手当を労働者に支払った会社に対して、国からその休業手当の支払いに対して補助を行う「雇用調整助成金」という制度があります。

この間、新型コロナウイルス対策として、政府は「雇用調整助成金」の要件の緩和を行っており、41日~630日の期間に関しては、アルバイト、パートなどを含む全ての労働者の休業が助成の対象となっております。(*)

また、この期間に関しては事後の申請(すでに行った休業に対して遡って助成を適用)も認められております。

 

ただ、この制度は、会社が国に対して申請する制度で、「制度についてよく知らない」「申請手続きが複雑だ」といって、申請を行わず、労働者に休業手当を支払わない企業が多くあります。

この制度は、会社が支払った休業手当の大部分を補助するものなので、「経済的な余裕がない」と会社にいわれてもあきらめず、制度を活用して休業手当の支払いを求めていきましょう。

 

*雇用調整助成金について(厚労省HP

 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html

(*この制度は、この間、頻繁に改定、緩和されているので、こまめに確認してください)

 

4)新型コロナの影響で、務めていた店舗が操業停止、営業停止になった場合

 基本的には、(1)(2)と同じように、賃金の全額(民法5362項)求め、賃金の全額が貰えない場合でも、少なくとも6割以上の休業手当の支払い(労働基準法26条)義務があることを会社に求めましょう。

 

(5)新型コロナの影響で、一方的にシフトが削減された、労働時間が短くなった場合

 基本的は、契約時に合意して成立した、労働条件通知書、労働契約書と同じ条件を求めることができ、その減らされた分に対しての対価を求めることができます。(1)と(2)に同じ。

また、(3)の「雇用調整助成金」について、助成の対象となる休業を、1日の休業だけでなく、短時間の休業についても要件が緩和され、対象となる場合があるので、このような場合についても、制度を活用しての休業手当の支払いを求めましょう。

 

2、新型コロナの影響で、一方的に解雇された。

 

基本的に、会社は労働者を自由に解雇することはできません。正当事由(客観的合理性と社会的相当性)が必要で、正当事由のない解雇は無効です。(労働基準法16条)

 

(6-1)契約期限のある場合

 学生アルバイトの場合の多くは、ここに当てはまると思いますが、契約期間の途中で「解雇」をいいわたされたのか、契約期間終了後に言い渡されたのかで異なります。

 契約期間の途中で「解雇」された場合、下記(6-2)の期間の定めのない正社員の解雇の場合よりも、より厳格な「やむを得ない事情」が必要とされます(労働契約法17条)。

 有期雇用契約の期間の定めは、その期間は原則として雇用を保障するという趣旨であり、余程の事がない限り、解雇することはできません

ですので、アルバイトだからといって、新型コロナの影響で「仕事が少なくなった」「売上が減った」などという理由で、契約期間が残っているにも関わらず、一方的に解雇することは許されません。

 また、「不当解雇」と認められる場合は、復職を求めることと、不当解雇されて仕事ができなかった分の賃金を遡って支払うことを求めることができます。

(復職しても、「休業」という場合は、(1)、(2)の場合と同様、賃金の全額か、少なくとも6割以上の休業手当を求めることができます)

 

 また、期間満了による雇止め(契約更新時に、使用者が契約更新を拒絶して雇用を打ち切ること)の場合は、確かに、契約期間が終了したのだから、解雇は有効であると思われがちでありますが、争う余地があります。

 「雇止め法理」といって、労働契約法19条は、一定の場合には、解雇の場合と同様に、契約期間終了後の雇止めの場合にも、正当な理由(客観的合理性と社会通念上の相当性)が必要であることを規定しています。具体的には、①過去に反復して更新されていて期間のない契約と同視できると認められる場合 または、②労働者が更新を期待することについて合理性があると認められる場合のいずれかになります。

 ①②に、あたるかどうか、どのくらい争う余地があるのかは様々な事情を考慮して判断されますが、相談される前に、必ず、メール等でもよいので、新たな契約更新の申し込み、契約締結の申し込みをして、雇止めに対する抗議や不満の意思の表明を形に残しておくようにして下さい。

 

(6-2)契約期限のない場合

 新型コロナの原因による解雇は、労働者に全く責任はなく、会社の経営上の理由による「整理解雇」となり、通常の解雇より厳格に判断され、「仕事が少なくなった」「売上が減った」などという理由で、一方的に解雇することはできません。

 「整理解雇」の要件として、①人員削減の必要性、②解雇回避努力 ③解雇される者の選定基準が合理的であること ④事前に解雇される者への説明・協議を尽くしていること、などがあります。(また、この②について「雇用調整助成金の利用・検討を行なったのか」も基準に含まれると考えられます。)

 

労働相談については、下記の相談フォームから、ご連絡ください!